伐採竹の焼却処分方法について

無煙炭化器

竹林管理において伐採は必要不可欠ですが、発生した竹廃材の処分が課題になります。
竹は、軽くて強度もあり加工も容易なため、園芸や農業用資材として活用する方法もあります。
例えば私の場合は、自宅の生け垣の枠材や、果樹の幼苗の支柱として使用しています。

しかし毎年発生する伐採竹の全てを使い切ることは難しく、大量の竹が余ってしまいます。
伐採済の竹を放置すると土地のスペースを占有するだけでなく、病害虫の温床にもなってしまう可能性があるため、何らかの方法で竹を処分しなければなりません。

今回は竹の処分方法の検討と、その中で無縁炭化器を使用して伐採竹を処分する方法についてまとめていきたいと思います。

竹は自然分解が遅い

一般的に竹に限らず、樹木や草花類は時間が経てば腐食・分解され土へと還ります。竹も植物なので放置していればいずれ土に還ります。ただ竹が自然分解しきるにはかなりの時間を要することが問題になります。

2017年春に伐採した竹

上の写真は伐採して三年以上経過した竹です。枝打ちをして積み上げたものですが、形はほぼそのまま残り、体積もほとんど変化していません。(土をかぶせてたり酢をかけたりして分解を促す方法もあるようですが、何もせず完全な野ざらし状態です)

さすがに3年も経過したので、虫食い穴があったり、割れていたり、下の竹は重みでつぶれたりと相応の劣化はあるのですが、土に還るのはまだまだ先に思えます。もちろん気象条件などによっても変わってくるでしょうし、いずればなくなるでしょうが、新たに生えてくる竹のペースが自然分解するスピードを上回ってしまっています。

処理方法について

今回は、焼却することにしましたが、竹の処分には下記のような方法もあります。

1.竹藪の中に放置する

最も手軽な方法、放置した竹が地表を覆うため、伐採後の地面から生えてくる新たな竹や雑草の抑制にもなります。ただし、放置した竹の下からでも新しい竹は生えてきますし、足元が危険で竹藪の中を歩きにくくなります。タケノコ狩りなどにも支障が出るでしょう。

2.小さく切断して自治体のゴミ収集に出す

自治体により区分が異なりますが、一般的には剪定枝や草花と同じように「枝葉・草」としてゴミの日に出すことができます。ただし冬期間は収集を行っていない場合もあり、ゴミ出し時は大体1m以下に切ってまとめなければならないため非常に手間がかかります。
また、伐採場所から運搬する負担も大きいです。一度に大量に処分する際は軽トラ等に積み込んで処理施設に持ち込みとなります。

3.粉砕機で粉々にする

初期費用がかかりますが、粉砕機を使って粉々に砕くことができます。処理時間も早く粉砕後の竹チップはマルチ用資材として地面に撒いて、雑草の抑制にも活用することができます。

資源の循環を意識したい

竹は土の養分・水分と光合成によって成長します。樹木や草花にも言えることですが、植物を切り取って自生していた土地以外で処分することは栄養分の持ち出しになります。野菜の栽培などでも出荷を繰り返すことによって土の養分が、失われていくため肥料を与えて失われていく養分を補充する必要があります。
これらの循環を考えると、その土地で発生した伐採竹は、何らかの形でその土地に還元することが望ましいです。先に挙げた資材として利用できる方法のうちより初期コストのかからない無縁炭化器を使用する方法を選びました。

次の記事では無縁炭化器による伐採竹の焼却結果についてまとめていきます。

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